質問
「構造EX」の[建物概要]画面にある[積雪に関する設定]とそれらが関連する計算箇所を教えてください。
回答
設定に対する計算の関連箇所は下表をご参照ください。
■積雪の考慮範囲 まとめ
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▼「構造EX」の設定画面
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■建築基準法(仕様規定)でも積雪を考慮する
- 2025年改正の仕様規定(壁量や柱の小径)は、積雪荷重を考慮せずに必要壁量係数や柱小径を求めます。
しかしながら、自治体の条例により積雪を考慮することが求められる場合に、この『建築基準法(仕様規定)でも積雪を考慮する』を有効とすることで、仕様規定の計算(壁量や柱の小径)で積雪荷重を考慮することができるようになります。 - 有効とした場合で、【一般区域】以外の区域を選択した場合、建築基準法仕様規定の計算(壁量や柱の小径)に積雪荷重が考慮されるようになります。
■多雪区域の指定
- 建築基準法施行令第86条第2項のただし書きにて規定されている積雪量の多い地域は「あり(多雪区域)」、その他の地域は「なし(一般区域)」を指定します。
- 自治体ごとの条例により上記施行令に示されている内容以外の積雪に対する配慮が求められている場合は「特殊」を選択してください。具体的な計算上の扱い(壁量計算・柱の小径・梁せい計算・許容応力度計算)については「詳細設定」ボタンから設定してください。
■垂直積雪量
- 地域ごとに、国土交通大臣の定める基準に基づき特定行政庁が定めた値を設定します。
- 壁量計算の必要壁量、柱の小径、梁せい計算および許容応力度計算の積雪荷重に反映されます。
■積雪の単位荷重
- 一般区域では20N/cm/㎡となります。
- 多雪区域では特定行政庁にて指定された値を設定します。
- 壁量計算の必要壁量、柱の小径、梁せい計算および許容応力度計算の積雪荷重に反映されます。
■積雪荷重割増係数
- 上記の項目以外の影響により積雪荷重を割増して考慮する必要がある場合に値を設定します。
- 梁せい計算および許容応力度計算の積雪荷重に反映されます。
- 壁量計算の必要壁量および柱の小径には反映されません。
■屋根に雪止めあり
- 屋根の雪下ろしを行う慣習のある地方において、屋根に雪止めを設ける場合に選択します。
- 梁せい計算および許容応力度計算の積雪荷重に反映されます。
- 壁量計算の必要壁量および柱の小径には反映されません。
参考
上記の表は、「構造EX」Ver.5.02以降の[建物概要]内[積雪に関する設定]にある『?』ボタンで表示することができます。
カテゴリー: 2025年基準,建物概要,基準法壁量,性能表示壁量,伏図・梁せい算定,基礎,許容応力度計算